デリバン・ウォーターカラー
水、、そして始まり | アラビアゴムについて | 顔料
耐光性 & 永続性 | マスキング液について | オックスゴールについて

12mlサイズ
デリバン・ウォーターカラーは、24色の鮮明な色を取り揃えており、伝統的な方法、原料を石で挽くことで、選ばれた顔料の自然な明るさを高め、維持出来るように製造されています。すべての色の分布をカバーしており、その中には珍しいオーストラリアの色も含まれています。それぞれの色は、粒状、透明度、染色度、耐久性のテストがされています。
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水彩絵の具の能力は、鮮明さ、強さ、そして繊細さ(澄んだ混じり気のない透明度)に特徴付けられます。薄いウォッシュ(薄塗り)を重ねて作られたこの繊細な色の混色は、輝きと透明感の効果が得られます。
美しく恩恵を受けた水彩画のアート作品を完成するには、初めに色の範囲の選び方と、その色の耐光性、珍しい色の強さ、溶解度、そして絵の具の流動性が重要になってきます。
デリバン・ウォーターカラーは、慎重に選ばれた顔料の透明度、耐光性、綺麗な混色、鮮明な調和という特徴のある資質の習わしを維持する製造方法がなされています。
デリバンが初めてウォーターカラーを作ると決めた時、私たちは水彩の水の役割とオーストラリアの光が色に当たる働きを理解した品質の高い商品を作りたいと思いました。水彩絵の具のほとんどがヨーロッパを起源としているのに対し、私たちは私たちの周りの色を調べました。オーストラリアの光はその透明度がとてもユニークで、私たちの周りで見られる色がその性質を実証しています。デリバンの最終的な24色のウォーターカラーの色は、その光と色の相互作用と南半球に位置するオーストラリアでの開発、製造されるという特異さを切望し証明した結果です。
私共のデリバン・ウォーターカラーは、伝統的な原材料、アフリカ産のアラビアゴムを品質と不純物検査を慎重に行い、特製化されたものです。詳細にわたって選ばれた顔料は、流動的なアラビアゴムの溶液に分散され、一部の例では、オックスゴールで、 ブラシからの流動性を最も有利な方法で確保しています。
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希釈剤;水、、、そして始まり
水は、水彩画の基盤で、その役割は決して過小評価してはならないものです。
アーティストが絵の具を塗る際、水は究極的にその一連の行為を自身の手に収めます。水彩画のアーティストは、水を友人のように扱わなければならないことに気がつきます。そして水のことを理解し、配慮を持って扱わなければなりません。顔料も水も完全に支配することは不可能です。もちろんアーティストは、我慢する美徳を習わなければなりません。
ウォーターカラーは、急いでいる人や、全てにおいて支配を求める人の表現手段ではありません。水と顔料の本当の美しさを戻すためには、急いではいけないのです。
水が蒸発する際、色は急にその自然の境界線を見つけます。紙はねじれて、伸び、その表面は、不透明で元の活発な質感に戻ります。もっと水が蒸発すると、色の傷跡や筆跡が現れてきます。顔料は色の水たまりの端に並び、その中にとても繊細で柔らかい色味を残します。
アラビアゴムについて
アラビアゴム、(別名アカシアゴム)は、自然の粘性物質で、すべての水彩絵の具の結合剤として知られています。これは、アフリカ産のアカシアの木から採れた硬くなった樹液から作られています。水に簡単に溶け、無色の特質は、高品質の選び抜かれた顔料の本来備わっている、純粋な色を高める役割があります。
デリバン・ウォーターカラーは、微妙なアラビアゴムと顔料のバランスを重視して製造されており、カラーフィルムのような硬く光沢のレベルのばらつきを避けた処理をしています。
アラビアゴムは、絵の具の塗られた表面に色を接着する役割の展色剤で、下に塗られた色を濁らせず、薄塗り(ウォッシュ)のレイヤーを重ねることで輝きと深みのある色を作る効果を出すことができます。
自然発生産物のアラビアゴムを水彩絵の具の製造に使っているため、時間とともに、チューブに詰められた水彩絵の具の顔料と少し分離する場合があります。これは、絵の具がいつ詰められたものか、または顔料の種類によって起こります。この商品は品質を損なったわけではなく、使用期限を過ぎてしまった、または、保存の特性が危うくなるということで、品質はまだ良く、パレット上でアラビアゴムと混ぜることで普通に使うことができます。
デリバン・ウォーターカラーの顔料
私共は、顔料に水を混ぜた際の調和の度合いも実験しています。デリバンで使っている顔料は最高品質を選りすぐり、最上の色の強さや鮮明度の能力があるものを選んでおり、それらは永続性の評価も最高です。デリバンの絵の具は、国際的に認められている評価基準、ASTMインターナショナル(米国試験材料協会)が行っている等級のASTM I または、ASTM II の評価のものを使っています。この二つのレベルは、デリバンの絵の具が色褪せない(耐光性に富んでいる)ことを表し、色は強く鮮明のままであることを意味します。
耐光性(と永続性)とは、光などによる色褪せが年数とともに起きないことを表します。ただし、水彩画は、繊細な特質を秘めた色使いのため、長時間日光に当たることは避けなければなりません。
水彩絵の具に使われる顔料は、できるだけ一種類の顔料を使うようにしています。これは鮮明度、透明度、色彩、色合いという顔料が持つ個性を一番に引き出すためです。混合顔料を使う場合は、最大限の永続性を引き出すことを注意深く熟考されて作られています。
その他の増量剤は、最低限必要な分量のみを加えられ、顔料が水と混ざって働く美しさの邪魔をしないように考えられています。顔料の粒子サイズと品質が水彩絵の具の性質に強く関わってきます。透明度とは、どれだけ色が不透明かを表します。全てではありませんが、ほとんどの水彩絵の具は、透明で紙の質感が現れます。この性質は、薄塗りのレイヤーを重ねる際考慮しなければならない性質で、下に塗られた色と質感は、その上に塗られる色を左右します。
デリバン・ウォーターカラーの調合方は、ティント(薄い色合い)を作るのに最適になるように考えられています。グワッシュやアクリル絵の具は、白や黒を使って明るさや暗さのティント(色合い)を出します。しかしながら、水彩絵の具では、ティントは、水をたくさんまたは少なく加えることで作られます。デリバン・ウォーターカラーは、高品質の顔料からできているため、色を水で薄めた際に不必要な色味が出てこないこと確信しています。まさに同じ色の薄いバージョンを作ることができます。
耐光性と永続性
耐光性とは、絵の具を長期にわたり光にさらすことで、化学反応を起こしても顔料がその色を保持する能力(色褪せない)のことを言います。紫外線は一番厄介な光線で、耐光性のない顔料は、紫外線によりその色褪せ度はとても早いものになります。永続性とは顔料の本質的な科学安定性のことで、光、熱、水、酸、カビなどの環境の影響のことを表します。
絵の具の耐光性(色の持続性、又は褪色に対する抵抗力)は、様々な方法で測ることができますが、一般的によく知られているのは:
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ASTM (ASTM インターナショナル米国材料・試験協会): ASTM 4303(*)は、アーティスト用の顔料の評価の手順、又は基準です。ASTMランクは、ASTM1からASTM5まであり、大変優れた耐光性を持ったものをATSM1(顔料は100年以上変化をきたさない)とし、ASTM3〜5は、耐光性が低く褪色の度合いが高いものとしてランク付けされています(作品の制作には見合わない)。
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BWS (ブルーウール・スケール):ブルーウール・スケールは、もともとは布用絵の具に使われる染料の耐光性を測る基準でした。BWSランクは、BWS8(優れた耐光性)からBWS1(褪色の度合いが高い)まであります。
アーティスト品質の絵の具は、ASTM1または、ASTM2、BWSランクはBWS8〜7、またはBWS6までのもので、耐光性、持続性に飛んでいる必要があります。
デリバン・アクリリックは、すべてASTM1または、ASTM2のランクの顔料を使用しています。
(*)ASTM4303 - アーティスト用の顔料の耐光性、褪色の度合いを表した基準の他テスト。業界で受け入れられているこのテストは、日光、蛍光灯、キセノン・アーク・フェデオメーター、ク−ル・ホワイト蛍光灯、紫外線蛍光ランプなどを使って耐光性の度合いを量っています。
マスキング液について
マスキング液を使うことは、水彩画を描く際に必要になる可能性のあるテクニックのうちの一つです。多くの美しいハイライトや珍しい効果は、注意深く使われたこの水彩絵の具の補助、マスキング液で可能になります。
これは、紙の一部分や色を塗られた一部分を一時的に保護(覆う)ことで、上に塗る色を全体的に薄塗りする事を可能にして、マスキング液で覆われた部分に色が塗られない事で、ハイライトや、質感など色々な効果をもたらすものです。マスキング液は水性のラテックスの混合物と少しの顔料(黄色または白)で作られています。この色味は、マスキング液を塗った部分がわかりやすくするために付けられています。色に関係なく、マスキング液の目的と性質は同じです。
マスキング液は紙や色を塗られた部分に、ブラシや竹、棒などで描いたり、跳ねさせることで質感を出したりすることができます。作品にどのような効果をもたらすかによって、ブラシや棒だけではなく、スポンジなど色々な道具を使って塗ることができます。一番推薦される道具は、カラーシェーパーと呼ばれるゴムで出来たニブで、色々なサイズや形があり、選択肢が幅広く条件に合ったものを探しやすくなっています。そして一番簡単にマスキング液を洗い流す事ができるだけではなく、マスキング液の除去の際にも役立ちます。
ブラシを使う場合は高価なものは使わないようにしましょう。ラテックスは筆の毛に絡みつきなかなか取れなくなってしまう場合があります。使い終わったらすぐに石鹸と水で洗うようにしましょう。
すべての使用後のブラシは、洗って平行に乾かす事が望まれます。これは、綺麗に洗いきれていない絵の具や石鹸などが筆の口金にたまることを防ぎます。乾燥が終わったら縦に保管する事ができます。
しかし、水彩絵の具用の高価なブラシを間違って使ってしまわないように、安価の使い捨てができるようなブラシを揃えておくことをお勧めします。
マスキング液を水で少し薄めて使うケースもあります。特に細かい絵柄や、複雑なものの場合、水で薄めることで流動性を高め細い線を描く事ができます。
マスキング液は、上塗りが乾燥したらなるべく早く取り除く事が重要です。
どのような紙を使っているかにもよりますが、マスキング液は、長い間放置されたりすると、取り除くのが非常に難しい場合があります。 上塗りを終わらせて、乾燥したことを確認したら、カラーシェーパーやラバーセメント(質感のある硬いビニール消しゴム)などで優しく擦って取り除きましょう。指で擦りとることも可能ですが、その際にも優しく擦らなければなりませんが、ただ、指についている油分で、せっかくの薄塗りの絵の具を台無しにしてしまう場合もあります。
水彩絵の具用の紙にも、たくさんの種類があり、マスキング液が染み込みやすく取れにくいものもあります。使ったことのない紙またはマスキング液を使う場合は、テストをすることをお勧めします。
この水彩絵の具の補助、マスキング液は最終の仕上がりに重要な役割を果たすことを意識しましょう。創造性豊かな最後の仕上がりは、思い通りの仕上がりをさらに良くすることでしょう。後で考えて美的な意図や、際立ちが無いようでは、作品は完成したようには見えず、混沌としたものになってしまいます。
オックスゴールについて
オックスゴールとは、自然の湿潤剤で、通常アルコールと混ぜられ水彩絵の具のテクニック、マーブリングやリソグラフィーや版画などに使われます。
これは水彩絵の具のもう一つの補助液で、筆から紙へ水彩絵の具の流動性を高める効果があります。厚めの水彩画用紙特にコールドプレスや粗めの紙を使う際に非常に役に立ちます。細目の滑らかな水彩画紙には、紙が滑らかで絵の具の流動性が良いため、この補助液は必要ではありません。
このメディウムは、絵を描く作業の中で水で薄めることもできます。
たまに、水彩絵の具の筆跡が引きずるようになったり、粗めの紙のためビーズのようになってしまったりします。少量のオックスゴールを良く混ぜることで、流動性が高めることができます。
どれくらいの量を使うかは、個人のテクニックにも反映するため、テストをすることをお勧めします。ここでは数滴の使用を表していて、数ミリリットル加えるわけではありません。たくさん使いすぎると、水をたくさん使ってしまった時のようになります。
デリバン・ウォーターカラーの顔料は品質がとても良いため、良い作品を作るために時間をかけて、根気強く絵の具と水の関係を理解し、水と一緒に作品を作っていかなければなりません。デリバン・ウォーターカラーのテストのみならず、紙やブラシも全てにおいて、水彩絵の具の性質を理解するために実験は続けなければなりません。時間をかけることを学び、水彩絵の具と水に任せてみましょう。
デリバン・ウォーターカラー。根気と顔料の恩恵




















